歯科衛生士がプロダクトマネージャーとして働くメリット
- nihonrinsyosikaeisei
- 7月31日
- 読了時間: 3分
初めまして、梅澤と申します。プロフィールをご覧いただいた方は既にご存知かと思いますが、まだの方はぜひ一度目を通していただけると嬉しいです。私は大学卒業後、歯科衛生士として臨床現場で経験を積み、現在はプロダクトマネージャーとして活動しています。
これまでに、歯周病予防に効果のあるタブレットの開発、患者向けPHR(Personal Health Record)、そしてサブカルテなど、複数の歯科関連プロダクトの企画・開発に携わってきました。その過程で、特に「歯科衛生士がプロダクトマネージャーとして働く意義」について感じたことをまとめたいと思います。
歯科衛生士がプロダクトマネージャーとして活躍するメリット
歯科衛生士の最大の強みは、圧倒的なドメイン知識と現場理解です。非歯科出身のプロダクトマネージャーや、歯科業界経験はあっても臨床未経験の方と比べると、患者対応や診療現場のリアルな課題を深く理解できる点で大きな差があります。
歯科業界は医院ごとに診療スタイルが大きく異なり、同じ機能でも医院AとBで真逆の要望が出ることも少なくありません。さらに、一般歯科、矯正歯科、口腔外科では治療内容や使用器具、診療フローが異なるため、ニーズを的確に把握するには高度な現場理解が求められます。歯科衛生士としての経験があれば、このプロセスを短時間で的確に行えることが大きな強みになります。
また、プロダクトをリリースした後に、自らユーザー視点で使用し、即座に改善点を発見できる点も、他にはない大きなアドバンテージです。
デメリット、もしくは挑戦となる部分
一方で、プロダクトマネージャーにはエンジニアリング、デザイン、営業など幅広い知識とスキルが求められます。歯科衛生士としての経験はこれらの分野には直接役立たないため、ゼロから学び直す必要があります。最低でも3年程度は基礎を固める期間が必要だと感じています。高い学習意欲と覚悟を持ち、努力し続けることが前提となる点は、大きな挑戦です。
プロダクトマネージャーを目指す歯科衛生士の方へ
歯科衛生士という職業は、現場で患者さんの健康を支える素晴らしい仕事です。私自身、臨床に携わっていた時間は非常に充実しており、今でも機会があれば現場に戻りたいと思うほどです。
しかし、歯科衛生士が臨床以外のフィールドに進出しなければ、現場で使う道具やサービスが進化しにくいという課題があります。結果として、歯科衛生士の労働環境が大きく改善されずに留まる可能性があります。
もし少しでも臨床外のキャリアに興味があるのであれば、挑戦してみる価値は十分にあります。これは自分自身のキャリアの選択肢を広げるだけでなく、歯科衛生士全体の働く環境をより良くする未来にもつながると考えています。ライフスタイルの変化に応じて、臨床以外の選択肢を持っておくことは、これからの働き方を考えるうえで大きな強みになるでしょう。
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